※渋谷・まるこ/19時00分
伊…伊藤暁里
ブ…butaji
博…ソーシキ博士
店内:ガヤガヤ…
ブ:あ、これ音声問題あるな!
博:これだめかな…?
店員:お荷物上に置いてくださーい!あとメニューは後ろに貼ってありますので
伊:あ、これ頼みませんか(焼酎のミニボトル)ここなんか良い雰囲気ですね!全然知らなかったです。僕ホッピー白にす
る!
ブ:(聞いてない)ここ音声あれかな、ダメかもな
伊:まあまあ、頑張ればいけると思いますよ!
ブ:いや、これダメだと思う!これ飲んだら出ましょう!
伊:博士どう思います?
博:まあま…せっかく来たから楽しみましょうよ…
ブ:いや、ダメだと思うんだよなー、ダメ!
伊:(店員を呼ぶ)すみませーん!焼酎のボトル一つと、ホッピー白、炭酸、クエン酸をください!
ブ:赤羽(2017/09/23 二軒目)の再来だよ!
伊:赤羽より全然静かだと思いますけどね
ブ:おつまみも注文しましょう。バイ貝のうま煮を頼みましょうか。
伊:あとベーコンカツも頼みましょう!
博:パクチーサラダもいきますか。あと鯛の刺身も!
店員:お待たせしました!中身はテーブルにあるボトルをお使いください!
伊:じゃ僕が開けますね!(伊藤が全員分の焼酎を用意)
全員:かんぱーい!
博:さっき喝采収録の告知で撮った写真見てくださいよ…
ブ:うわ!俺の顔合成みたい!
博:ははは!実在感無いんですよねー、妖精ですよね、実在してます!?
ブ:いやいや、実在感ないんですよ。この前お客さんにも言われて
伊:それは歌の話ですか?
博:存在がね
伊:あ、つかみ所が無いとか?
ブ:違くて、「ここにいるようでいない人ですよねー」みたいな
伊:そんな深いコメントを…!?
博:なんか、ライブ見てても、したくてしてるのかわかんない!もうちょっと皆雑味があるのに!
伊:上澄みみたいなのが…
ブ:ははは、上澄みって言われちゃった!?
伊:いやいや、それがないっていう。ライブって上澄みみたいのが3割くらいあるじゃないですか
ブ:はい、花火上げたりとか。風船飛ばしたりとか…
博:大きな風船転がしたりとか
伊:ははは!でかいステージですね、コールドプレイみたいな
博:個人の上澄みみたいなものって別に要らないですしね
店員:お待たせしましたー、刺身はこちらのレモン塩につけて食べてください!
伊:レモン塩?
ブ:ははー、これは食べて見ないとね
博:どうですか?
ブ:うん、美味いですよ!食べてみてください!
博:あ、おいしいですね!
店員:お待たせしましたー、ベーコンカツです!こちら、自家製のレモン塩で…
全員:レモン塩!!!
店員:はい、またもやレモン塩!(笑)
博:ありがとうございます!!
店員:そしてこちらがお通しのなめ茸豆腐になりますー
伊:これはレモン塩ないの!?
ブ:ははは!無い!これは無いの!
ブ:あ、バイ貝来ましたねー。あれ、2つしかないよ!?
博:アッキーさん要らないんですか?
伊:はい、僕要らないです
ブ:そんな…もったいない…博士綺麗に取れました?
博:はい、奥まで取れました
ブ:肝の部分ちぎれちゃった…うわ、うんまい!
博:うんまい!
ブ:いやー、頼んで良かった!!
伊:…そんなにバイ貝って美味いんですか?サザエ的な?
ブ:(無視して)いやー、美味いなあ…食べられてよかった…
伊:サザエっぽいんですか?
博:(無視して)うんまいですねー…
伊:サザエサザエ…
ブ:サザエじゃ無いよなー
伊:その代わりと言ったらなんですが、この店で一番辛いモノ何ですか、って聞いてみてもいいですか?
博:それは次の店にしましょうよ、なにかシメでも
伊:いや、シメにラーメンとかはやめちゃったんですよね、太るかなと思って…しばらくは
ブ:やっぱバイ貝美味いなー、内臓が美味いよ。何か辛いのあるか聞いてみます?
伊:ちょっと、試しに聞いてみますか?
ブ:(無視して)これ、貝殻も綺麗だねー!うまい!
伊:ちょっと機会があったら聞いてみます…
伊:ちょっと気になってることがあって
ブ:はい
伊:(メニューを見ながら)このフォントって何ですか?
ブ:いやいや、これは筆書きフォントよ
伊:このフォントの店っていっぱいないですか?
博:これ、フォントっていうか手書きですよ!
伊:この、筆字フォーマットってありますよね?
ブ:だから、人が書いた文字だっつの!人が書いた文字だよ!!
伊:タイプ的なものがあるんですよ!!
ブ:あるの…?
伊:色が黒かオレンジ色で…
博:その、習字っていうのが、大体黒かオレンジですよね?
伊:大体黒かオレンジです。そもそも、そもそも…
博:うるせーこいつ…(と、言いながらブタジを叩く)
ブ:いてっ!
博:うるせーよこいつ!!
伊:聞いて!聞いて!
ブ:聞いてるよー
伊:新興の居酒屋が、筆でメニューを書き始めるっていうフォーマットですよ!
ブ:いいじゃん
博:いいじゃん
ブ:ちょっと…トイレ行くわ!
伊:えぇー…思わない?
博:ラーメン屋みたいなことでしょ?
伊:そう!
博:Tシャツとかね
伊:それに違和感ないですか?これはフォーマットですよ!
博:これはフォーマットですけど、これが一番合ってるんですよ!
伊:そこは何とも思わないのねー!?
博:逆に何を思うの!反抗していきたいのか?!
伊:このフォーマット特有の感じがあるんですよ!でも全然響かなかったな…洞窟に入る手前だったのに…
博:(静かに中指を立てる)
伊:いやいや、無言でファックユーはおかしいだろ!!!
21時00分、渋谷の路上へ…。
◯伊藤先生的雑感◯
今回渋谷の二軒目に行った「まるこ」は、伝統酒場の良さを現代にアップデートさせたような趣のお店なのかなと思いました。
たとえば、店内が、コの字カウンター、テーブル、立ち飲みの3つの席種に分かれているところ、または富士屋本店のように、宝の小瓶と割りものを注文して酒を自分で作るところ、でも宝ゴールデンがあるところ、あるいはその一方で、パクチーサラダのような洒落たメニューがあるところ。こういった点に、渋谷という立地にありながらも大衆酒場の醍醐味をコンテンポラリーかつジャンボリー的に楽しませようとする気概をヒシヒシと感じました。
酒場における「場」の雰囲気のようなものは、一朝一夕に醸成されるものではないと思いますが、昔ながらの酒場をどこか盲目的に信頼してしまうことも、あるいは間違いなのかもしれません。
店内は目一杯の満席で、いかにも渋谷らしいキラキラして洗練された若者がひしめいていました。