※19時30分/新代田/飲み屋 えるえふる
伊…伊藤暁里
ブ…butaji
博…ソーシキ博士
清…東郷清丸
(喝采公開収録イベント後半)
博:あ!そうだ、あとLINEの話で言うとあれですよね
ブ:(なにか一人で喋ってる)あ、ちがった、つまんじゃったなんかでっかいの。アボガド…あははは…あっ、ごめんなさい。ごめんなさい!
博:…どうしたどうした!?
ブ:あははははははは!
博;マイクも通さずキャピキャピキャピキャピどうしたんですかあなた(笑)
ブ:なんでもないです。なんでもないです(笑)
博:大丈夫なのね…で、最近の喝采LINEのプチニュースでいうとですね
伊:はい
博:ブタジさんがギターをなくすっていう
伊・ブ:あー
伊:ありましたね
博:…どれかな、その話(iPadをいじってその時のLINE会話を探す)
博:あ、あった。ブタジさんからある日急にですね『驚いてるのですがわたし…』
伊:(横から会話に入ってくる)まぁ、けっこうびっくりする
博:うるせえな!うるせえな!いま読んでるんだから!
伊:ふふっ
博:『驚いてるのですが私ギターなくしました』『それにいま気づきました』っていう風にLINEがきまして
伊:はい
博:ぼくは音楽やってないからよくわかんないんですけど、ギターってなくせるのかな?っていうのが(笑)なかなかでかいじゃないですか、ギターって
伊:言ってる意味わかりますよ。そんなことあるんだ!っていうね
博:ミニバズーカくらいあるじゃないですか、ギターって
伊:で、商売道具だろっていうね
博:そうそうそう!それを無くしたことに、いま気づくっていうね
伊:一週間後でしょ?
博:そう
客席:一週間…(ざわざわ)
伊:一週間ギターないことがわかってなかったっていう
博:そう!あはははは!
伊:一週間経って、あれ、ギターない、ってなったんだ
博:シンガーソングライターがギターをなくして一週間気づかない
ブ:とりあえず、全部言って。全部言って
伊:一回ぜんぶ聞くのね(笑)
博:で、『ギターなくしたんですか?』ってぼくが聞いたら『はい!』っていうイイ返事がきて(笑)『どこかに忘れたとか?」って聞いたら「思いあたりがないです!」ってきて。で、『大丈夫ですか?』『なんか買います!』『愛着あるギターですか?』って聞いたら『ないですが、それ一本しかギターを持っていないので』って言われて、もう怖くなってきて
ブ:(黙って聞いている)
博:シンガーソングライターの人が、愛着のないギターを一本持ってるって状態が
伊:んー、まぁ、わかんなくもないんだけどね。言ってることは
博:で、『愛着ないし、一本しか持ってないって、そんな心のあり方は可能なんですか?』ってぼく聞いたんですよ
伊:そこで一回議論が出てきましたよね
博:そしたらなんか『笑』みたいな感じだけが返ってきて
伊:あははー、みたいな
博:他人事みたいな感じでそれだけ返ってくるから『ギターという楽器自体にこだわりとか思い入れとかないんですか?』って聞いたら『うーん、あんまり!』
ブ:うはははははははは!!
博:ほんとに気持ちのいい答えが返ってきまして、まぁその辺から話していきたいんですけど…
ブ:(低い声で)お答えしましょう
博:あ、ブタぺん先生(笑)
伊:ブタペン先生?
博:なんでも答えてくれますから
ブ:お答えしましょう。甘んじて受けつけますよ
博:あのですね、あなたは何歳で音楽をやろう、って思ったんですか
ブ:音楽をやろうっていうのはどういうことですか?作りたいってこと?
博:うーんと、例えば、ぼくがいま音楽をやろうって思っても、なんにも持ってないからできないですよ。だから、ギターを買おう!ってしたりするんじゃないんですか。キーボードを買うぞ!とか
ブ:あ、それはあったから
伊:家にキーボードがあったんでしょ?
ブ:そうそう。キーボードがあったから、幼稚園のときにそれで作ったの、一曲
伊:幼稚園!?はやっ!!
博:幼稚園!
伊:天才じゃないですか
ブ:「カニチップがおいしい」って曲つくったんだから
伊・博:あははははは!!
伊:持ってますねネタを
博:聞きたいことが多すぎる…
ブ:わははははは!!
伊:ぜんぶ拾いたいけど(笑)
ブ:でも純粋な気持ちじゃないですか、カニチップがおいしいなって
博:ストレートですよね。子供が、パクっ!おいしいっ!ちゃちゃちゃちゃちゃーんっ!
ブ:そうそうそう!(笑)
博:超イコールですもんね
ブ:いまでも源ですよね、そういうことってね
伊:まーね、大きくは変わってない
ブ:そうそうそう、だからおれ別にギターでもなんでもいい(笑)
伊:曲を作りたいっていう欲求があるんだけど、たまたまそこにピアニカがあるのか、ギターがあるのかっていうだけの話だって言いたいんでしょ?
ブ:そう
博:音楽が先にあった、ってことですか
ブ:その一曲目は、鍵盤ですよ
博:でも、だったら鍵盤の人としてエルトン・ジョンみたいにやっていけばいいじゃないですか
ブ:エルトン・ジョン…
博:そのままピアノ人間としてやっていけばいいけど、でもそこでギターが欲しくなった、あなたはギターが欲しくなったんですよ、絶対!
ブ:ふはははははは!いや、取り回しがいいんですよ(笑)
伊:ライブする上での話でしょ?
ブ:そうそうそう
博:それ教えてくださいよ
ブ:ピアノ持って歩けないから
伊:しかもブタジさんが持ってたギターって、超軽いやつなの
ブ:そう、俺4分の3スケールのクラシックギターなんですよ
伊:ちっちゃくて一番弾きやすいギター
博:いや、まぁ、最初は取り回しがいいからっていうスタートでギターを触っていくうちに、その、めちゃくちゃ好きになったりしないんですか?
ブ:どうでもいいんですよね(笑)
博:(唖然)
伊:そこまで言い切るのもすごいですよね
博:いや、絶対そんな人いないでしょ!!
ブ:だから俺、なくしたっていって、探すつもりまったくなかったんですよ
客席:ええっ…
博:もう悲鳴があがってますよ(笑)
ブ・博:あははははは!
伊:アルバムでギター入れてる曲もありますよね
ブ:うん、だから買いますし
伊:いやいや!あのー…
博:「買いますし」じゃなくて!
ブ:なに?(笑)
伊:これまでの曲にギター入れてるやつは、なくしたギターですよね
ブ:そのギターそのギター
博:一本しかないやつでしょ?
ブ:だって一本しかないからそのギター使ってんだもん
博:ちがうちがう!「俺だって押しつけられたんだよ」みたいな言いかたしてるけど、あんたが歩いて買いに行ってるからね!
ブ:それは真実(笑)
博:「まぁギターの話はこの辺で…」みたいになってるけど!
ブ:あははははは!
伊:アルバムに入れる上で、録ったあとに、こうしたい、とかなりません?
ブ:それはどういうこと?
伊:要はこのギターしか無いからこの音でいいや、ってことじゃないですか
ブ:うん
伊:それでいいってことですか?
ブ:うん、いいです(即答)
博:あははははは!
伊:それはどうなの!?
ブ:いいんですいいんです(笑)
伊:でも他の音色についてはこだわるじゃないですか
ブ:他の音色っていうか、俺は、ぜったいこれしたい!っていうのはないよ
伊:なるほどね、わかりましたわかりました
博:…わかったの?
伊:でも俺が最近考えてることに近い
博:…近いの?
ブ:(急に元気になって)そうそうそう。ずっと話してるよね、最近夜通し話してるもんね、スカイプで!!
伊:ぜんっぜん話してない!!
博:…それは嘘なんだ
伊:なんだろな、それによって決定的な影響が与えられるわけじゃないし、って考えてるってことですか?
ブ:それは与えられるんだけども
博:…も(うんざりして)
ブ:与えられるんだけども(笑)。まぁ、骨はどっかにあるんですよ
伊:そこですよね、うんうん
ブ:もしかしたら楽譜にあるのかもしれないですね、骨はね
伊:…おれそのことを最近めっちゃ考えてるんですよ。軸ってどこにあるんだろうなって
ブ:これ、だって色んな人が一曲を、アレンジ変えて歌ったり、別の人が歌ったりして
伊:そう!って考えたら楽譜だって思って
ブ:どこあるんですか?骨って、そしたら
博:…いや音楽の骨の話じゃねえんだよギターの愛着の話してんの!
ブ:じゃあ、ない!(笑)ない!ない!(笑)
博:ないの!?だって、ブタジさん弾き語りじゃないですか
ブ:ぼく違いますよ。弾き語りの人じゃないです
博:(イライラして)じゃあそのアイデンティティはわかったけど!!
ブ:あはははは!!
博:だって毎回ライブ会場にギター持っていってさ
ブ:荷物ね、荷物(笑)
博:荷物じゃない!!(笑)みんなうっとりして聞いてますよ、ブタジさんの歌なんか
ブ:ラッパーなんて手ぶらですよ
博:手ぶらだとえらいとかはないし!!
ブ:(笑)
伊:そうはいっても、物としての愛着が湧くだろうっていう話ね
博:そうそう!
伊:それはあるそれはある
博:そうだよ、ギターケース開けるとき「寒かっただろ?」とかさ
ブ:きも!!きも!!
伊:これがバカなの!これはバカ!!
博:でもそんぐらいのことがあってもいいじゃん(笑)
伊:初めて買ったエフェクターはずっと大事にしてる、みたいなね
博:そうそうそう
伊:博士の言ってるイメージはわかりますよ
博:もうちょっと物自体への愛着っていうかね
伊:ブタジさんの言ってることはわかるけども、愛着無さすぎるのは無さすぎる
博:ちょっと、清丸くんきてー!!
(会場にいた東郷清丸を舞台にあげる)
清:なになに?
博:清丸君はギターなに持ってんの?
清:なんかこういうね…
博:木のやつ?
清:木のやつ。ぼくはね、かわいいですよ自分のギター
博:(興奮して大声で)ほらー!!あ、なんか大きい声だしちゃった
伊:でもブタジさんの言ってる意味もわかる?
清:意味もわかる
伊:意味はわかるよね
清:あのね、いつも思ってるのは、楽器は重い
ブ:重いよねー!
伊:ほんとに!!
ブ:負担だよねー!!
博:負担!?ちがうちがう、清丸くんは、いま、楽器は「重い」って言ったの
ブ:え?
博:あなたは、「負担」って言いだしたの
伊・ブ・清:あはははははははは!!
博:これはもう全然違うから!
伊:「負担」よ
ブ:だって負担じゃん
伊:まあ言ってることはわかりますよ。練習終わって飲みにいくときギター邪魔って思いますもん
ブ:邪魔だよねー。邪魔!!
伊:でも愛着はありますよ
清:なくして一週間気づかないっていうのは、わかんないっす
博:極端に愛着ないですよね
伊:そう、その中でもおかしい
清:おかしい
博:中でもおかしい…じゃあ清丸くん告知を
清:…急に?!
(その後、音楽の骨の話、質問コーナーなどをしてイベントはつつがなく終了)
博:ということで喝采公開収録、みなさんありがとうございましたー!!
三人:ありがとうございましたー!!
※次週、ブタジさんがギターを買う現場に喝采メンバーが同行します。お楽しみに。